日々是放蕩 ~ある遊女の体験記~

日本に生息する売春婦がお仕事セックスやプライベートのセックスを書き綴ります。

拒まれた接吻

苦悩は時に甘美なものである。

ちょうど哲学者が時に苦悩に陶酔するように。

今日は私が体験した苦悩とその時に感じた圧倒的なよろこびを綴りたいと思う。

 

その顧客は4、50代のむくつけきおっさんだった。スーツ姿だったが、冴えなく、却ってむさ苦しさを強調していた。よれた紺のスーツだった。

時間がなく、ホテルに行くのも嫌で非常階段で交わりたいと言ってきた。私が今までのエントリーで散々描写してきたタイトフィットのボディコンシャスな超ミニのワンピースを着ていたからそういう破廉恥な要求に応える女だと思ったのだろう。まさしく、彼の目に狂いはなかった。

 

しかしいかに私が色情狂でも不安はあり、特に彼が私と居る所を目撃されたくないと、わざと私の数メートル先を足早に近くの雑居ビルに入った時は、そのビルの古びて汚らしい様子もあり心穏やかでなかった。

 

私がビルの内側にある金属製の非常階段に手をつくと、おっさんはファスナーを下げ性器を取り出した。かなりの屈辱であった。前エントリーの若い男はズボンを下げたが、おっさんは性器周りの皮膚の接触もする気はなかったのだ。非常に局部的な交わりしか欲していないということなのだ。勿論、それは誰かが来た時にすぐに仕舞えるようにということだったのだが。しかし、私は今自分は今「穴」でしかないのだなと思うと非常に感傷的な性的興奮を味わえた。

 

手を洗えない状況であったので「おまんこ触らないで」と言った。彼もまたそんな気は無いようだった。

すぐさまTバックをずらし横から挿入された。はっきり言って、野外プレイに限って言っても、前エントリーの若い男のものの方が良かった。年のせいか硬度が足りなかったし、何度か中折れして私が口に含んだ。コンドームについた自分の膣の味が大変嫌な味だった。別に性病に感染しているわけでもないし(性病には一度も感染したことがない)、それが生来の味なのだ。それでも最終的には十分な硬度になり、背後からひたすらピストンされた。私は声も、吐息すらも出さなかったが、性的には感じていた。挿入されて感じない事は殆ど無いし、異常なシチュエーションが男性器のもの足りなさを補って余りあった。

 

私は振りむいてキスを求めた。要求されたわけでもなのに、突きあげてくる情を求める衝動に勝てなかった。しかし背後から挿入されたまま接吻するのは難しく、激しいがぎこちないキスとなった。一度は性器を引き抜き接吻した。が、すぐ後ろ向きにさせられ犯された。

 

ものの2、3分だっただろうか。

いく、と言って男は射精した。引き抜いてティッシュにコンドームを包み、自分でウェットティッシュで処理した。ウェットティッシュで拭かせてもくれなかった事が悲しかった。

 

そして私はあっという間に終わってしまったことが口惜しく、溢れ来る情に突き動かされておっさんにキスを求めた。

 

すると。

彼は唇を突き出して接吻を迫る私から、反射的に、まさしく脊髄反射的に、たとえようもない嫌悪の表情を浮かべ顔を背けた。汚いものを見る目で私を見た。マゾの本懐である。最高であった。

あの絶望的な快感は忘れられない。

この話はネットに何度か書いたが、書いているだけでしとどに濡れるし、あの瞬間ほど悲しくて甘美だった瞬間は無い。

会って2,3分後に会話も無く犯されて本当に愛おしくなってしまったし、その相手に拒絶される辛さは何度も言うがマゾの本懐だと思う。性交の最中は接吻し、射精後は拒絶するということは私の穴しか求めていないという事だ。しかもむくつけきおっさんに。縛られたり叩かれたりしてもあんなに辛くて嬉しい事はないと思う。もうあんな体験は2度とない。

 

本当は相手に抱き着きたかった。もう相手は排泄行為として精液を放出した感じで私の事は便器くらいにしか思ってないみたいでそこが堪らなく良かった。ハグしたかった。一生に一度でもあんな濃い体験を出来たのは幸せなことだと思う。